蜜蜂のドレッサー

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お題に答えてみる「試験の思い出」

今週のお題は「試験の思い出」です。

色々な試験がありますが、私にとって1番の「試験の思い出」は某大学、文学部入試での古文です。

私学文系だけを狙っていたので3科目入試、古文はそれなりに得意だったものの、初見の文に挑むこと、そして私大入試初日だったのでかなり緊張しました。

少し焦りながら問題文を読み進めると、どう考えてもこの話知ってる、しかも内容覚えてる...

それからは、本文は読まず問題文を読んで答えるだけですみました。本文を読む時間を現代文と漢文に回せたので、かなり余裕を持って試験を終わらせることができ、良いスタートを切れた思い出があります。*1

そんな良い思い出ですが、試験が終わった瞬間からずっと、はたしていつ・どこで読んだのだろう?と考えていました。

というのも、読み進める中で読んだことに気がついたように、古文で読んだ記憶はないにも関わらずあらすじはしっかり覚えていたのが何とも不思議だったからです。

家に帰る頃、やっと思い出したのですが高校時代の愛読書『陰陽師』(岡野玲子氏著・夢枕獏氏原作)に『源博雅 朱雀門の前に遊びて鬼の笛を得ること』という話が収録されているのですが、この話の大元が入試で出題された『十訓抄』の『博雅の三位と鬼の笛』だったのです。

陰陽師』は夢枕獏氏の完全オリジナルストーリーだとばかり思っていたので驚きましたし、同時にこんな偶然があるのかと慄きました。

その後、私大の入試を4日程こなしましたが、あれほど記憶に残る出題はなく、今では何が出たのかすっかり忘れてしまいました。

そんな試験の思い出、今は遠く、懐かしいです。

 

鬼の笛こと葉二(はふたつ)に関して、太田記念美術館さんがより詳しい記事を書かれていますので興味がおありの方はぜひご参照ください。

源博雅と鬼の笛の話|太田記念美術館

 

*1:入学はしませんでしたが、合格しました