今回は出光美術館にて開催された『茶の湯の床飾り』展へ行ってきました。
出光美術館とは
出光興産の創業者である出光佐三が集めた美術品を公開・展示するために1966年に開館した美術館です。
明治・昭和の創業者って茶人や美術品の蒐集者多いですよね。旧華族、ひいては大名家が所持していた美術品が手放されていた時期だったのかなとも思いますが、美術品を所持していることがステータスでもあったのかなと感じます。
アクセス
有楽町駅または日比谷駅から徒歩5分圏内で行きやすい立地です。
目の前に皇居があり、隣の建物は帝国劇場です。帝劇の開場・閉園時間と被ると道や近辺のお店が混み合うので、避けるのがおススメです。
展示
タイトルの通り、床飾りに着目した展示になっており、唐絵→墨蹟→一行書と床飾りの歴史に沿った内容となっています。
牧谿が4幅あり*1、全て出光美術館蔵なのはすごいな...と。その他も無準師範、藤原定家、一休宗純、雪舟と本当に豪華な顔ぶれでした。墨蹟や一行書って崩字とかを学んだ方が楽しめるのか、最近考えてしまいます。
今回特に面白かったのは、酒呑童子をテーマにした茶道具組の展示です。
茶会に中々行けない日々が続いて、テーマがある茶道具の組み合わせが楽しかったこと、そして酒呑童子が取り上げられているのは珍しい気がしました。物語をテーマにした茶会、楽しそう。
そして、青木木米の作品も展示されていました。こちらは主に煎茶の道具ですが、没後190年とのことでスポットを当てていたようです。
ビルの9階という一風変わった立地の美術館ですが、展示内容は豪華。
テーマに基づく展示も面白かったです。
今回、『利休の茶会』という本を読んでから足を運んだのですが、床飾りの歴史に関する記述があり、少しでも知識を持って見に行けたことは良かったです。
『利休の茶会』、現代の茶会と利休時代の何が違ったのか?がよく分かり面白いです。
伝統を固く守っていると思っていたけれど、その伝統も長い時間の中で形作られてきたものだと感じられました。
価格:1,980円 |