香水の書籍紹介シリーズ。4冊目は2013年に原書房より出版されている、『フォトグラフィー世界の香水 神話になった65の名作』です。
書影はこちら。
概要
タイトルにある通り、65の香水それぞれを解説しています。
特に成り立ちや香水瓶の作り、ふさわしいタイプを記載しているのが面白いところです。
成り立ち
時代背景や調香師に着目している他、香調・広告方法についても記載されています。どういった時代に、どのような意図で作られたのか分かると時代の異なる香水でも香りの構成へ理解が深まる気がしました。
また、広告方法について記載があるのもいいなと思いました。プロモーションやその方法から香水が何を目的に作られたのか分かることが多いけれど、発売されたその時に注目していないと分からないので...。
香水瓶
香水の魅力の1つである香水瓶。現在はどのブランドでもSDGsのためであったり、シリーズに統一性を持たせるため、デザインが統一されていることが多くなってきました。本書で紹介されている香水が作られた時代は、それぞれにコンセプトにあったデザインが用意されていたことがほとんど。そんな良き時代の香水瓶たちも写真入りで解説されています。
ふさわしいタイプ
これまで、香水解説や紹介でその香水にふさわしいタイプが書かれていることはあまりなかったので、読み物として面白かったです。
感想など...
『神話になった香水』というサブタイトルにいささか身構えていましたが、カラー写真や詳細な解説がありました。知らなかった香水を試してみたくなったことはもちろん、知っていたり所持している香水でも知らなかったことを知り、ふと香りを試したくなる一冊でした。出版されたのは10年前なので、廃盤になってしまった香りもあるのだろうなと少し寂しくなりました。
これまでに紹介した香水に関する書籍はこちら↓
honeybee-dresser.hatenablog.com